🏯苔むす小諸城址懐古園

こもろ観光局スタッフが推す、ココ!5選

推しのココ① 天然の要害 ~ 小諸城は自然を活かした堅固な要塞

浅間山麓の周辺地域では、約一万数千年前の浅間山の噴火で流出した火山灰や軽石層が、その後の雨や河川の増水によって削られ、そこかしこに深い谷がつくられました。小諸城は、この自然の力でつくられた「田切」を天然の堀として、水を溜めていない「空堀」によって城が守られています。城のなかでもっとも深い田切は「地獄谷」と呼ばれています。城の後ろ側は、千曲川に続く、火山灰土の絶壁となっていて、火山灰土の、崩れやすく、また、滑って登りにくい性質を利用して、敵の侵入を防いでいます。これが、小諸城が、「後ろ堅固」といわれるゆえんです。城の一番後ろにせり出した「水の手展望台」からは、この絶壁の様子を眼下に望むことができます。この展望台は、また、千曲川や対岸の御牧ケ原台地も一望できる絶景スポットです。

推しのココ② 石垣 ~ それぞれの石が丸みをおびた不規則な形の石垣

これは、「野面積(のづらづみ)」とよばれる石垣づくりの方法のひとつ。自然の石を積み上げて石垣にする方法で、比較的初期(戦国~安土桃山時代)のお城に多くみられるものです。一見すると、石が適当に積まれているようにも見えますが、実はそれぞれの石の大きさや奥行がよく計算されています。石垣に近づいて観察してみてくださいね!不規則に石を積んでいく野面積の利点として、高い排水性があげられます。このため、園内には、雨による崩落をまぬがれてきた約400年前の築城当時の石垣の一部が今も天守台周辺に残っています。新緑から梅雨の時期には、この石垣を覆う苔の緑が一年でもっとも美しく、特に天守台周辺の趣は、島崎藤村が詠んだ「小諸なる古城のほとり」のイメージにぴったり!

推しのココ③ 文化の香り ~ お城だけにとどまらない文化や浪漫

懐古園は、城跡ですが、どことなく穏やかでしっとりした空気感が醸し出されている場所です
園内には、日本の自然主義作家の大家である島崎藤村の「小諸なる古城のほとり」で有名な「千曲川旅情の歌」の石碑や記念館、新進気鋭の教育者である木村熊二によって開かれた私塾・小諸義塾の記念館、高僧であるにも関わらず20年余りにわたって懐古園で草笛を吹き続けた横山祖道の草笛の音の再生機が。そして、少し足をのばすと、小諸出身で文化勲章を受章した昭和期の洋画家である小山敬三画伯の美術館も。文学女子、アート女子、オトナデート派にもおススメの穴場スポットなんです。

推しのココ④ 名物人力車

「それでは、参ります!小諸城、大名道中、いざ!参ります!エイサ!エイサ!」
訪れるお客さまの楽しさを倍増するのが、名物人力車です。「こんなに坂を上り下りする人力車ははじめて乗った」とお客さまに言わしめる、坂の町・小諸をご案内する人力車。出会ったお客さまに「忘れられない時間」を過ごしていただきたい、と、俥夫(しゃふ)さんは、そのおもてなしを工夫しています。園内のご案内はもちろんのこと、お客様の年代に合わせた内容で草笛の演奏や、歌も歌ってくれます。俥夫さんの温もりある人柄とすてきな笑顔にも触れてください。

推しのココ⑤ 小諸センゴク甲冑隊

懐古園の桜まつりや紅葉まつり、近隣市外イベントで出会える小諸センゴク甲冑隊
鈴なり武者で知られる、小諸城主仙石家初代・仙石秀久をモチーフにした甲冑隊で、第二次上田合戦で小諸城に本陣を置いた徳川軍総大将徳川秀忠や、初期の小諸城を築城した山本勘助も加わる精鋭部隊です。殺陣(たて)や甲冑武者がお茶を点てる甲冑野点(のだて)を披露しながら、小諸城の歴史を紹介しています。海外からのお客さまや地元の子どもさんたちにも大人気です。立派な甲冑は、実は、ボール紙で手作りしているものもあるんです!それぞれの武将のキャラが違うのも大きな魅力。もし懐古園で「小諸センゴク甲冑隊」に出会えたら怖がらずに、ぜひ近くに行ってお話してくださいね。一緒に記念撮影も忘れずに。