小諸城大手門(国・重要文化財)

小諸城の正門として、仙石秀久によって創建されました。
創建は慶長17年といわれています。華美な装飾をはぶいた質実剛健な建築は、東日本を代表する大手門建築の一つです。
明治期には、民間に払い下げられ、料亭や小諸義塾の仮校舎として使用されていた時期もありましたが、平成に入って小諸市に寄贈されました。
平成の大改修、復元修理を経て、仙石秀久による創建当時の姿に甦っています。
【大手門櫓特別公開のご案内】
大手門の櫓内(2階)では特別資料が展示されており、下記の公開期間にご覧いただけます。
こもろ観光ガイド協会の市民ガイドによる解説や案内もございます。
(※門扉は終日開放されています)
|■2022年度公開期間
10時~15時 ※入場無料
・4/2日、3日、9・10日、16・17日、23日~30日
・5月 毎日
・6月 毎日
・7月2・3日、9・10日、16日~31日
・8月 毎日
・9月3・4日、10・11日、17日~19日、23日~25日
・10月 毎日
・11月2日~13日、19・20日
大手門はいつ頃の建物ですか?
建物自体は慶長につくられた。平成に大修復を行った。その時に出てきた図面などに合わせて復元、建て替えた。姿としては江戸時代中・後期ぐらいの建物。つくったのが仙石秀久と言われています。ここを切り通して道をつくって、その間に門をつくった。最初は一階建てだった。その後二階に上げた。修復工事をしていた時に判明しました。
私はここに35年ぶりに来た。その時は民家の真ん中にポツンとあった。平山先生がご覧になったのは、料亭時代のもの。
整備をして、文化財が生きてきている目に見てわかる素晴らしい例です。
礎石がすばらしく立派。柱は修理をした痕跡がある。
ここも礎石が立派です。この柱は後入れ、鏡柱と言い、通常はジョイントするのですが、そのままつりつけている。二階の荷重を支える為にはめた。要するにかっこいいつっかえ棒ですね。
軸受けの穴がここにある。元々ここに門があった。今の門の方が少し広い。
何度も改修した結果、仙石さんがつくったものが今のような形になっている。仙石秀久は漫画の『センゴク』でも人気がある。大失敗しても取り戻すという、あの根性が素晴らしい武将です。
石落(いしおとし)はない。江戸時代に修理していくと、もう石落はいらないな、という事で普通に床をはってしまってという事なんでしょうね。つくられた時から色々と工夫を重ねてどんどん姿も変わってきたという事なんでしょうね。非常に良い門です。
渡櫓(わたりやぐら)的にはなっていない?本来、左右に通り抜けてつないで、という事でもおかしくないはずですが現状ではそうはなっていない。その辺もユニークではある。
石垣は新しそうです。明治時代に料亭する時も積み替えているようです。下の方に昔の根石みたいなのが残っているが、ほとんど見えない。石垣があるなあ、だけではなく、積み方や加工など詳しく観察すると、元々の石垣だ、とか後で積み替えている、石が変わっている事などわかってくる。
こちら側からも見てみましょう。
二階は今、展示室になっている。大手門関係の資料などがあり無料で入れるようになっている。シャチが大きくて立派ですね。
(「千田先生と行く!日本最強で不滅の城LIVE」第4回長野県小諸市 小諸城 より)