菱野の用水路 荒堰・女堰/女堰の民話

荒堰(あらせぎ)・女堰(おんなせぎ)は浅間連峰の高峰山麓を水源とする菱野の棚田を潤す水路です。
見晴らしの良い丘のたもとを流れる水路を荒堰、数百m下の水路は女堰と呼ばれ、古くは室町時代から地域の農地を潤していたと言われています。
水源からここまでは支尾根を何本もまたぐため、同じ標高に沿ってぐるっと水路が作られ、時にはトンネルをくぐり、数キロにわたって流れています。
荒堰の近くにある丘は「信州ふるさとの見える丘」に認定された場所です。眼下には飯綱山があり、遠くの山々も一望できるスポットです。

■ 女堰の民話 ■
宇坪入(うつぼいり)を開墾した当初は、水不足で作物が良く育ちませんでした。ある時、菱野の「おつぼ」という女の人が、出水を念じて「舟石」の上で「しこ」を踏んだところ、その下から、コンコンと水が湧き出したと言い伝えがあります。(「舟石」は今もあります)